血小板を高濃度に濃縮した血漿のことで通常、採取した末梢血を数回の遠心分離操作することによって作製。
健康な成人で血小板は血液中に6%程度
血液1m㎥に15万〜40万個(平均20万個程度)
PRPではその3.5〜4.5倍程度の高濃度の血小板が含まれます。
血小板は通常、非活性の状態で血流を循環してます。
しかし、創傷部が生じると素早く凝集し、フィブリン網を形成し、止血します。
同時に活性化された血小板内部のα顆粒から各種成長因子を放出し、局所の創傷治癒を
促進させます。
PRPは血小板を濃縮させることでより再生治療にいかそうとする方法です。
歯科以外には皮膚科や外科や美容形成外科などで使用されています。
当院は厚生局の認可を受け行っております。
血小板のα顆粒には、創傷治癒や組織再生に効果的な成長因子が多く含まれており血液凝固の過程で血小板が脱顆粒を起こし、顆粒中に含まれるPDGF、TGF−β、VEGFおよび EGFなどの成長因子を放出します。
血小板中に存在する成長因子としては以下のものがあります
•PDGF(血小板由来増殖因子)
細胞増殖の促進、血管の新生、マクロファージの活性化
•TGF-β(形質転換増殖因子)
細胞サイクルを刺激してⅣ型コラーゲンなどの産生促進
細胞の分化や増殖、遊走を調整
•VEGF(血管内皮細胞増殖因子)
局所の血管新生と炎症をコントロール
•FGF(繊維芽細胞増殖因子)
上皮細胞の成長を促進し、創傷部表面を被覆
•EGF(上皮成長因子)
上皮細胞の成長促進
血管再生、創傷治癒を促進
明海大学歯学部歯周病学講座調べ
①血小板に含まれる成長因子が濃縮されて大量に含まれるため、創傷治癒を促進させます
②患者様本人から採取した末梢血から精製し移植するため免疫拒絶反応もなく安全に使用することができます
③移植する際、液体の状態からゲル状にして応用するため、操作性が良く、骨移植材と混和して
用いた場合には、骨移植材が一塊となるために移植操作性に優れています
④血小板の本来の働きである凝固作用により、創傷部の止血効果や、白血球が含まれているために抗菌効果も期待できます
①インプラント時、フィクスチャーに塗ることにより骨との結合を早める効果があります。
PRPを作る際にできるPPPはメンブレンと同じように使用でき治癒促進効果があります。
②抜歯後の骨再生の補助として
心臓疾患等で血液の流れを良くする薬を飲んである方で休薬や減薬が出来ない場合の
抜歯の際の止血をさせる時にも使用します。
③歯周外科、歯周再生治療の補助として
当院ではインプラントで使用する場合には通常オプションとして当初の料金に含まれております。
それ以外の処置で行う場合には別途料金がかかります。
(費用 8000+税~15000+税)
この処置を行うことによってインプラント処置の成功率を上げることは可能ですが患者様ご本人のその後の歯科医院でのメンテナンスやご本人のお手入れの程度によっても長期安定性が変わることもご理解下さい。